活用事例

試験合格者やJPITA(日本パソコンインストラクター養成協会)登録インストラクター会員のみなさんの活動事例をご紹介します。

ケース1 自宅で教室を運営。出張講習、遠隔教育も

活用事例

パソコン倶楽部主宰 金児 美穂子さん(検定合格者)

< JPITA 検定を受検した動機>

数年前から小さい教室を開いています。
レッスンの参考にする教材を調べているときに JPITA のことを知って、 JPITA が提唱する「スキルとマインドをもったインストラクター」という方針に大変共感しました。
生徒の視点で考えられた問題点には「はっ」と思うものがたくさんありました。

これまでにもいくつか検定を受けましたが、パソコンスキルのみならず、そのインストラクションの姿勢を問うもの、生徒の立場での問題提議という形のものは初めてでした。
自分はどんなときも生徒さんの気持ちになって日々のレッスンを行っているのか、ここでもう一度改めて自身に問うつもりで JPITA の検定を受験しました。
そして今、この検定で得たものが非常に大きいことを感じています。

<現在の活動状況>

 現在、自宅の蔵を改造して少人数制の教室を開いています。
主としてシニアの生徒さん対象です。
受講期間は皆さん結構長くて、2年、3年以上という方も多いです。
テキストは自作のオリジナルテキストですが、一通りのカリキュラムを終えた方には個人別テキストを作成しています。希望されるカリキュラムの中であれこれ手をかえ品をかえ(笑い)メニューを提供していくのも正直大変です。
検定をめざすシニアも結構いらっしゃいます。自分がこれまでやってきた証になるからと最高齢80歳代の方の中にも勇んで受験される方がいます。
教室でのレッスンの他、家庭や事務所への出張授業、 IT 講習会の講師などもお受けしています。
又、空き時間に(主として夜の時間帯)、インターネットを使った遠隔教育システムを利用したレッスンを行っています。昼間多忙な方、外出が不自由な方、あるいは教室が遠い方などに便利なシステムでこれからもこうしたシステムは更に発展するのではないかと考えております。

<最後に>

私自身初めてパソコンに出会ったのは 50 歳代になってからでした。そのとき受けた衝撃は“これからずっと一生パソコンに係わって生きたい!”と決意させるものでした。そして私と同様これまでパソコンに縁のなかったシニア世代にこの楽しさ、この喜びを知って欲しい、そんな強い思いでインストラクターをめざしました。結局長年やってきたお店(ブティック)と引き換えにパソコン教室を開いたのですが、その時のお客様達がお店がなくなるのを半分怒りながらも(笑い)最初の生徒さんになってくれました。

インストラクターの仕事は時間的にも経済的にも以前の仕事に比べて数段大変ですが、でも“先生、こんなことができるようになりました!”と笑顔で報告してくれる生徒さんがその大変さを支えてくれているのだと思っています。大変だけれど素晴らしい仕事です。これからもいろいろな意味で「包容力のある」インストラクターでありたいと思っています。

ケース2 家庭教師紹介会社からの派遣で活躍

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大用ゆきさん(検定合格者)

Q:インストラクターになりたかった理由はなんですか?
A:私自身、数年前まで、パソコンの起動もできない状態だったときに失業して、再就職のためにどうしても必要で、ワードとエクセルを習いにいきました。
そのとき、私と同年代(30代)以上ではパソコンを上手く使いこなせない人が沢山いることを知り、 しかも、習いに いくとなると、多額の費用がかかることもわかりました。予想以上に困っている人が多いことを知って、これは教える人が足りない!と感じたのがきっかけです。
 
Q:人に何かを教えた経験があったのでしょうか?
A:全くないです。教わるのが大好きで、教えるのはとても苦手でした。
 
Q:パソコン暦と仕事で使用した経験を教えてください。
A:パソコン歴は5年程度です。 ワードやエクセルを使った社内の資料作成やデータ整理。 メルマガ作成、HPのデータ更新。 ホームページビルダーを使用してのHP作成講習(と家庭教師)ペイントでの画像処理などです。

Q:大用さんは、検定合格後、パソコン家庭教師の派遣会社に登録して仕事をしていらっしゃるわけですが、シニアは、パソコンの家庭教師に何を求めているのでしょう?
A:シニア世代のニーズは、HP作成かデジカメ画像処理に集中しているように思います。
主婦の方は、自宅のパソコンを自分でもつかい、HPを作成したいなど。
男性はデジカメでとった家族や趣味の写真をなんとか加工調整したいということが多いです。
  
例えば、サイドビジネスを始めたい方が、「HPを作りたいけれど仕事ではパソコンを一切使っていなかった(やっていても入力程度)ので、、、、」とか「オリジナルや個人で仕入れた品物の画像ををネットでオークションなどにのせたいがデジカメとはなんなのか、画像はどうやって加工するのかわからない、、、、」ということもありました。
 パソコン講師をしている、と言ったときに受ける質問も、HP作成や画像処 理に関することばかりで、 『エクセルやワードは、本を読んでもわかるんだけどね・・・』という方が多いようです。
マニュアルをはじから読むのは大変だし、とりあえずやりたいことをするにも、どこから読んで手をつければいいのか皆目わからない、とおっしゃいます。
 
私の場合は家庭教師で教えているのですが、特に何かテキストのようなものを用意しているわけではありません・・・。 予定も特にたてず、受講者の知りたいことを、その方のペースで教えています。 何かの操作がわからなくて困ったあげく、講習を依頼してくる方が多いからです。
ですから、初めの2回くらいの講習の内容はほとんど受講者の質問に答えるといった状態になります。はっきり言って、『質問に答えてくれればいい』的な方も多いと思います。

画像に関する質問では、どうしても他人と違うデジカメやソフトを使っているため、多少知識がないと質問に答えられないことがあります。そのため、普段から大型電機店へ行っています。少しの時間ですが。
店員の人に初心者っぽい質問をしたり、最新の商品をみておいたり。

HPに関する質問は何がとんでくるかわからないので、 「調べて連絡しますね」という場合もあります。 メールで、詳しい情報がのっているサイトのアドレスを貼り付けて説明をくわえ、 そのサイト内で意味がわからない部分があったら言ってもらい、また答える・・・という感じです。

質問にすぐ答えられなかったときは 代わりに、パソコンの裏技的なことを教えてあげたり、面白いサイトを紹介したりしています。
なにか得した気分になってもらえたらと思ってしています。
裏技はパソコン雑誌の立ち読みなんかをして情報収集しています。
パソコン関係のメルマガを購読したりすると、ウィルスの最新情報もはいってきて便利です。 これも身につけば大した労力ではありません。

【インタビューを終えて】
シニアの目線で教えている大用さんのインストラクションは、きっと好評だろうと感じました。
常に新しい情報をキャッチして、自分なりに加工し、受講生に伝える工夫を怠らないインストラクターは、これからも必ず必要とされます。

大用さんのご活躍を期待したいと思います。

ケース3 独立開業<自宅を拠点に教室を始めた例>

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Aさんは会社を早期退職し、パソコンインストラクターとして在宅ビジネスを立ち上げることを決意。綿密な事業計画書を作成し、会社を設立した。

事業をスタートさせた後は、毎日地域を戸別訪問して歩き、パソコンのサポート契約を取り、今ではパソコン家庭教師の事業を軌道に乗せている。
スタート当初は、事業内容にサポート業務は含まれていなかったが、戸別訪問営業を行っているうちにニーズに気付き、実行してみると少しずつ仕事が入り、サポートが突破口になって家庭教師の契約も取れるようになった。

Aさんは、事業に真剣に取り組んだこと、JPITAから営業方法について様々なアドバイスを受けることができたこと、そして家族の協力によって成功の糸口をつかむことができた。

ケース4 パソコン教室のインストラクターとして活躍

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Oさんは、OLからパソコンインストラクターに転身。最初は、パソコン教室にお願いしてアルバイト・インストラクターとして雇ってもらい、経験を積んだ後、平成13年に独立。現在は、パソコンサポート業務を中心に活動している。

最近のパソコン教室にはシニア受講生が多くなっており、これまでの経験と知識だけでは受講生を満足させることが難しいと感じている。
これからは、インストラクターの資質も変わらなくてはいけないと実感。
シニア受講生が満足できる教え方を確立することの必要性を痛感し、現場経験の豊富なインストラクターとして、インストラクター養成講座や検定テキストの制作に携わっている。